里芋 (taro)

(ハタケイモ、田芋、中国名:芋頭)
(芋茎、ズイキ、イモガラ、割奈(わりな)、タームジ、青ズイキ、ダツ、白ダツ)

サトイモ科/原産地:インド、東南アジア



連作 砂土 壌土 酸性土 暑さ 寒さ 多湿土 乾燥土 強日 日陰
4年休  △
謂れ ・ 里芋は、東南アジアで栽培されているタロイモを基に改良され、人類の移動と共に
  耐寒性を持つようになり、縄文時代には食べていたと云われています。
・ 里芋は、高温多湿の気候によくマッチした作物で、ギンギンの太陽と多雨、多湿の
  交差する処で種芋から新芽が出て、親芋を作り、更にはこの親芋から子芋、孫芋と
  次から次に芋を作って行くため、家族繁栄、子孫繁栄のシンボルとして、供え物には
  欠かせない作物でした。
◇ 里芋の品種
   ・子芋用種:子芋、孫芋を食用とする品種で、これが“里芋”と云われている。
           土垂(どだれ)、石川早生(わせ)など
   ・親子兼用種:親芋も子芋も共に食用とする品種。
           八つ頭、海老芋、セレベスなど
   ・親芋用種:子芋の着生が少なく、もっぱら親芋を食用とする品種。
           筍芋(タケノコ芋、京芋とも云う)
   ・茎用種:茎をもっぱら食用(芋茎、ダツ、芋がら)とする品種。
           蓮芋(ハスイモ、青ズイキ)、八つ頭、海老芋の茎など
畝作り ・ 植付けの1ヶ月前に畝作りをします。
  里芋は根を広く張り、後で述べる土寄せもありますので、畝幅1m畝々間1.5m位
  余裕を取ると理想的です。
  元肥は枯れ葉、枯れ草と牛ふん堆肥をたっぷり施します。
  りん酸、カリ分の多い肥料を施肥する時もあります。
・ 前作との関係で、植付けの1週間前に草木灰、苦土カリを施すときもあります。
種播き ・ 3月下旬〜4月にかけて、種芋の植え付けをします。
  株間は30cm位を目安にしています。(もう少し広くとったほうがよいのですが)
・ 芽出しをしてから植えるやり方もあるようですが、種芋の芽が生きているかどうかを
  確認して行えば、途中で補充するのは2%くらいになります。
  作ってある畝に穴を掘って、種芋を入れ、土をかける植え方です。
◇ 種芋  里芋、筍芋:昨年の小芋を使うのが理想。昨年の親芋も使えます。
        八つ頭  :昨年の小芋を種芋にする。親芋は使用不可。
追肥/手入れ ・ 4月下旬〜5月中旬頃、草取りを兼ねて、芽出しの確認と補充。
・ 株元に敷き藁をする。藁がなければ、枯れ草、落ち葉を敷く。
・ 株の生長に伴って、土寄せを少なくとも2回行う。←《重要
  土寄せの時、りん酸、カリ分の多い即効性の肥料を与える時もあります。
  これは、その時の茎・葉の勢い、育ち具合を見て施肥します。
虫取り ・ 時に尻尾に槍を立てた大きな幼虫が着きます。ハサミで駆除。
収穫 ・ 早い時は、9月中旬頃から本格的に掘り出します。10月が本格収穫。
  八つ頭、筍芋は、里芋より遅くなる傾向。
◇ 芋茎(ズイキ)、芋がら作り
   八つ頭の茎は赤っぽく着色しています。葉を切り落とし、根元の方から皮を剥いて
   いきますが、充分に育った茎でないと皮はよく剥けません。
   茎にもアクがあるので、手袋をして剥いても指先は真っ黒になってしまいます。
   お湯、石鹸で洗っても落ちません。お湯の中で、軽石で擦ると簡単に落ちます。
   皮を剥いた茎の根元側に穴をあけ、紐を通して、風通しのよい、雨の当たらない
   日陰にぶら下げて、数ヶ月、カラカラに乾燥してから、新聞紙に包んで保管。
◆ 関連作物 ・ タロイモ ・ 田芋 (参考:「象の耳」)
☆種芋の貯蔵 ・ 里芋の種芋は、主に親芋を使います。勿論子芋も使いますが。
  親芋は、収穫の際にその都度畑に小さな山で野積みして、子芋との切り口が
  コルク状に固まるようにします。切り口から腐敗菌が侵入しないようにします。
・ 八つ頭は子芋を種芋にします。親芋は種芋にできません。小芋を野積み。
・ 11月初め〜11月中旬(最近は温暖化のせいか、12月初めまでに)までには、
  水捌けのよい畑の一隅に深さ60〜70cmの竪穴を掘り、埋めて貯蔵。
・ 里芋の保存適温は、8〜10℃と云われています。
  12〜3度以上になると、芽が動き出してきますし、腐敗も進みます。
  5度以下になると外観は立派でも褐色のスジが入ってきます。
栄養素 ☆ 主成分はデンプン質だが、水分が多いので芋類の中では低カロリ ー。
  加熱するとデンプン質が糊化しやすく、消化吸収がよいのが特徴。
  良質のタンパク質、特にアミノ酸のリジンがあり、ビタミンB1・C、
  カルシウムなども含まれる。食物繊維も豊富。
レシピ ・ 芋煮鍋、けんちん汁、煮物、お正月のお雑煮、おせち料理
  小芋を、皮付きのまま茹でたり、蒸したりして、ぺロッと皮を剥いて
  食べる「きぬかつぎ」も捨て難い!!!
・ 芋がら
  新聞紙で包んで保存しておいたものを、水に入れて戻して、味噌汁、
  炒め物、煮物に入れると乙な味わいを楽しむことができます。

里芋
八つ頭
筍芋
来春に種芋にする里芋の親芋
竪穴に貯蔵するまで、この状態で畑に放置